「バイクのセルスイッチを押しても、カチカチと音がなるだけでエンジンがかからない」
「カチカチと音がなるだけでエンジンがかからない時の原因や対処法が知りたい」
このような悩みをお持ちではないでしょうか。
バイクのセルを押してもカチカチと音がなるだけの場合、ほとんどのケースにおいてはバッテリー内の電力が低下し、スターターマグネットが正常に作動していないことが原因です。
本記事では、バイクのエンジンをかけてもカチカチと音がなるだけの原因や対処法などについて解説します。
「カチカチ」と音がなるだけでエンジンがかからない原因
バイクのセルボタンを押しても「カチカチ」と音がなるだけでエンジンがかからない主な原因は、バッテリーの電力が低下しスターターマグネット(スタマグ)が正常に作動していないためです。
一般的にバイクエンジンは、以下の流れで始動します。
- セルスイッチを押す
- スタマグに電気が通り磁力が発生する
- 磁力によりセルモーターの回路がつながる
- セルモーターに電気が通る
- モーターのギアが動き、クランクシャフトを回転させる
- ピストンを往復させる
バイクは、セルモーターにある金属パーツをスタマグの磁力により引き寄せることで、セルモーター内に電気を通す仕組みとなっています。そのため、バイクエンジンを正常に作動させるためには、セルモーターだけでなくスタマグにも電気を流し続けなければなりません。
バッテリーの電力が少ない場合、セルモーターがつながった瞬間にスタマグを維持する電力が足りなくなります。その結果、磁力によって引き寄せていた金属パーツが離れてしまうことで、セルモーターの電気も途切れてしまいエンジンが始動できなくなるのです。
バッテリー減少時にカチカチと音がなる理由
セルボタンを押してもカチカチと音がしてエンジンがかからないのは、バッテリー減少時はスタマグやセルモーターは以下のような動きをするためです。
- セルスイッチを押す
- スタマグに電気が通り磁力が発生する
- 磁力によりセルモーターの金属パーツが引き寄せられ回路がつながる(カチっと音がする)
- セルモーターに電気が通る
- セルモーターに多くの電気を取られたことでスタマグが作動できなくなる
- 磁力がなくなったことでセルモーターへの電力供給がとまる
- 2の手順に戻る
バッテリーが弱って、スタマグとセルモーターの両方を維持する電力が足りない場合、電気がスタマグ・セルモーター間を行き来することになります。その結果、何度もセルモーターを接続する手順が繰り返されることとなり「カチカチ」と音がなるのです。
エンジンの始動に必要なバッテリー電圧の目安
エンジンの始動に必要なバッテリー電圧の目安は以下の通りです。
電圧 | 状態 |
---|---|
12.5~13v | 正常 |
11.9~12.4v前後 | 要充電 |
11.9v以下 | 寿命の可能性がある ※充電しても回復しない場合は要交換 |
なお、上記はエンジンを始動していない場合の目安です。エンジンが始動している状態では14v程度が適正値になります。
電圧が15v以上など高い数値を示している、充電をおこなっても数値が変わらない、などの場合はバッテリーに問題が発生してる可能性がありますので、一度業者にみてもらうか、バッテリー交換をおこないましょう。
バイクのバッテリーが上がる原因
バイクのバッテリーが上がる主な原因を、以下の4つ紹介します。
- 長期間に渡っての未使用
- キーを挿しっぱなしにしたままの放置
- レギュレーターの故障
- 衝撃や落下などによるバッテリー内部の故障
それぞれの内容について詳しく解説します。
長期間バイクに乗っていない
バイクを長期間乗らないまま放置すると、バッテリーが上がる原因となります。バッテリーが自己放電と呼ばれる現象を起こし、徐々に電力が失われてしまうためです。
バッテリーは、使用していなくてもごくわずかな電力を消費し続けています。そのため、長期間放置することで蓄えられた電力を使い果たし、バッテリーが上がってしまうのです。
いざという時に困らないためにも、バイクに乗車する頻度が少ない場合は、こまめな確認および充電を心掛けるとよいでしょう。
キーを挿しっぱなしにしたままの放置
バイクにキーを挿したままの状態で長時間放置してしまうのバッテリーが上がる原因です。
キーの挿しっぱなしは、バッテリー上がりだけでなく盗難などのリスクも高まります。少しの時間であってもバイクから離れる際はキーを抜いておくようにしましょう。
つい抜き忘れてしまうのが多い場合は、キーチェーンを使用するなど、キーを抜き忘れを防止する対策をとるのがおすすめです。
レギュレーターの故障
バイクのバッテリーが上がってしまう原因の一つに、レギュレーターの故障が挙げられます。
レギュレーターは、バッテリーに過剰な電流が流れないよう電圧を一定に調するパーツです。レギュレーターに不具合が発生することでバッテリーの充電が上手くおこなわれず、バッテリーが上がってしまう場合があります。
また、レギュレーターの故障は、バッテリーの劣化を早める原因にもなりますので、故障が疑われる場合は早めの対処がおすすめです。
衝撃や落下などによるバッテリー内部の故障
衝撃や落下によるバッテリー内部の故障も、バイクのバッテリーが上がる原因の一つです。
バッテリーは繊細な構造をしており、強い衝撃を受けると内部の極板が変形したり、活物質が剥がれたりする可能性があります。その結果、バッテリー内部でショートが発生したり、電気を蓄える能力が低下したりして、バッテリーが使用できなくなることがあります。
特に、バイクを倒したり、走行中に段差に乗り上げたりするような強い衝撃を受けた直後に、バッテリーに異常を感じるようであれば衝撃によって故障している可能性があるので注意が必要です。
バッテリーの内部故障が疑われる場合は、バッテリーを外して目視で確認したり、テスターで電圧を測定したりすることで、ある程度の判断が可能です。しかし、確実な診断のためには、バイクショップでの点検をおすすめします。
バイクの場合、ライトの消し忘れでのバッテリーが起こりづらい
バッテリー上がりの原因として考えられるものの一つに「ライトの消し忘れ」があります。車の場合、ライトの消し忘れがバッテリー上がりの一因となることは少なくありません。しかし、バイクに関しては状況が異なります。
日本国内では、1998年に道路運送車両法の改正により、昼間点灯義務(オートヘッドライト)が導入されました。この改正により、多くのバイクはエンジンを始動すると自動的にヘッドライトが点灯する仕組みを持っています。そのため、近年のバイクでは、エンジンを停止するとライトが自動的に消灯する設計が一般的になり、ライトの消し忘れによるバッテリー上がりが発生しにくくなっています。
ただし、古いモデルや一部の海外製バイクでは、ライトが手動操作でオン・オフできる仕様の場合もあります。このようなバイクでは、ライトの消し忘れが原因でバッテリーが上がる可能性があるため、注意が必要です。
バイクのバッテリーが上がった時の対処法
バイクのバッテリーが上がった時の、主な対処法は以下の3つです。
- バッテリーの充電をおこなう
- ジャンピングスタートをおこなう
- バッテリーを交換する
それぞれの対処法について詳しく解説します。
バッテリーの充電をおこなう
バイクバッテリーの充電をおこなうことで、寿命や故障などの問題がなければバッテリー上がりを解消可能です。
バイクバッテリーを充電する方法は「充電器を利用する」「店に充電を依頼する」の2つがありますが、いつでも「充電できる」「こまめな充電はバッテリーを長持ちさせる」などの点から充電器の利用がおすすめです。
バイク用のバッテリー充電器は機種が販売されており、対応しているバッテリーや機能が異なります。購入する際は、今乗っている車種に対応しているか、どのような機能が搭載されているかを確認して購入するようにしましょう。
ジャンピングスタートをおこなう
ジャンピングスタートとは、外部からの電力を使ってエンジンを始動させる方法のことです。
外部から電力を供給する方法としては、ブースターケーブルを使って他の車両から分けてもらう方法や、ジャンプスターターを使用する方法がありますが、これらは一時的な対処法です。エンジンが始動した後も、バッテリーの状態を改善するためには、バッテリー充電器を使用することをお勧めします。
バッテリー充電器は、バッテリーに安定した電力を供給し、再び完全に充電された状態に戻すことができます。これにより、ジャンピングスタート後の走行中に起こるかもしれないトラブルを未然に防ぐことができます。
バッテリーを交換する
充電をしっかりおこなっても、頻繁にバッテリー上がりが発生する場合は、バッテリーが寿命を迎えている可能性があります。バッテリーが寿命を迎えてしまった場合はバッテリーの交換が必要です。
バイクバッテリーの充電には「オプティメイト4クワッドプログラム」がおすすめ
バイクのバッテリーの充電を簡単かつ安全におこないたい方は「オプティメイト4クワッドプログラム」がおすすめです。
「オプティメイト4クワッドプログラム」は、ベルギーに本社があるTecMate社が提供するバイクのバッテリー用充電器です。世界で活動するバイクレースチームが使用するほどの高い信頼性と高機能を備えています。
「オプティメイト4クワッドプログラム」には、充電中のトラブル防止のため以下のような機能が搭載されています。
- 過充電防止機能
- 接続ミスによるショート防止機能
- バッテリーの状態を長持ちさせるメンテナンス機能
「オプティメイト4クワッドプログラム」には適切な量の充電を確認した段階で、自動でメンテナンスモードに切り替わる機能が備わっています。そのため、過充電によるバッテリーの膨張や破裂を防げるだけでなく、バッテリーの状態を常に最適に保つことが可能です。
また、端子の接続ミスによるショートを防ぐ機能が搭載されているため、充電操作に不慣れな方でも安心して利用できる点もおすすめのポイントです。
また、オプティメイトは用途にあわせてさまざまな種類が用意されています。
用途 | おすすめ機種 | 特徴 |
---|---|---|
バイク・自動車両方のバッテリー充電に使いたい | オプティメイト6 | ・すべての12V鉛バッテリーの充電に対応 |
自動車のバッテリーを充電したい (バイクにも使用可能ですが、サイズ的にバイクへの使い勝手はオプティメイト6の方が◎です) | オプティメイト7 セレクト | ・オプティメイト6の機能にくわえ以下の機能を搭載 ・最大10A出力が可能で強力 ・パワーサプライ機能 ・ディープサイクル電池充電機能 |
より詳細な機能や料金については、各充電器のサイトから確認できます。
まとめ
バイクのセルボタンを押しても「カチカチ」と音がするだけでエンジンがかからない原因は、バッテリー内の電力低下により、スタマグが正常に動作できなくなっているためです。
このような事態を防ぐためには、こまめにバッテリーの状態を確認して充電をおこなうことが重要です。
弊社が提供するバイクバッテリー用充電器「オプティメイト4クワッドプログラム」は、バッテリー充電を簡単かつ安全におこなうための機能が多く備わっています。
バッテリーの充電に不慣れな方でも安心して利用できますので、これからバッテリー充電器の購入を予定されている方は、ぜひ「オプティメイト4クワッドプログラム」の購入をご検討ください。